養液栽培
カテゴリ: 技術・システム

養液栽培(Hydroponics)とは、土を使わず、肥料成分を水に溶かした「培養液」を与えて作物を栽培する方法の総称です。植物工場における基本技術であり、水耕栽培、噴霧耕(エアロポニックス)、固形培地耕(ロックウールやヤシ殻などを使用)などが含まれます。
土耕栽培との違い
土耕栽培では土壌の状態(土作り)が作物の出来を左右しますが、養液栽培では培養液の組成や濃度(EC)、酸性度(pH)を直接コントロールできます。植物が必要とする栄養素を、必要なタイミングで、最も吸収しやすい形で与えることができるため、成長速度が速く、収量が増加します。また、連作障害(同じ場所で同じ作物を作り続けると育ちが悪くなる現象)のリスクも回避できます。
AIによる精密栄養管理
従来の養液管理は、定期的なサンプリングと手動調整が主でしたが、現在はセンサーとAIによるリアルタイム制御が主流です。
(現場視点:イオンのバランス)
植物は成長段階によって欲しがる栄養素が変わります。最新のシステムでは、培養液中の特定のイオン濃度(窒素、リン、カリウムなど)を個別に計測し、AIが「今はカリウムを少し多めに」といった微調整を自動で行うイオン制御技術が登場しています。これにより、エグみのない甘い野菜や、特定の機能性成分(ビタミンなど)を高めた野菜の生産が可能になっています。
メリット
- 成長促進:根が養水分を吸収する際のストレスが少なく、生育が早まります。
- 土壌病害の回避:土を使わないため、土壌由来の病気や害虫のリスクが激減します。
- 作業環境の改善:土で汚れることがないため、清潔な環境で作業ができます。
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